デルマガ ~delfino Magazine~

デルフィーノケアがお届けする、あらゆる「菌」の知識と対策!

この度の西日本豪雨により被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。現在も被災地で懸命な救助活動に尽力しておられる方々に、深く敬意を表します。一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

日本は世界でも有数の災害大国


甚大な被害をもたらした西日本豪雨。こうした心苦しい災害が、毎年のように起こっています。

日本は世界でも有数の災害大国。国連大学の調査では、日本国民が自然災害にさらされるリスクはなんと、

171ヵ国中、第4位!!

災害への対処能力は高く評価されているために、被害に遭うリスクは第17位に留まってはいるものの、先進国は100位以下が多いのに対し、非常に高い順位です。ちなみに上位の5か国はこちら。

第1位 バヌアツ共和国
第2位 トンガ王国
第3位 フィリピン共和国
第4位 日本
第5位 コスタリカ共和国

どうして日本では自然災害が多いの?

日本の国土は、

  • アジアモンスーン地域に位置しているため、季節の変わり目に、集中豪雨が起きやすい
  • 70%が山地という険しい地形をしているため、河川が短く急流で、大雨で急激に河川流量が増加
  • 国土に対する人口密度が高く、河川や海岸、火山に接して、都市が位置している
  • 山岳地帯が崩落しやすい岩種で構成されている
  • 国土面積は全世界の0.25%、対して活火山の約7%が集中

上記のような、位置、地形、気候などの諸条件によって、自然災害が発生しやすい国土になっています。

それゆえ日本の災害被害額は、

世界全体の約2割!!

国土面積に対して異常に高い数字となっています…

予測されていない地域でも災害は起こる

西日本豪雨では、ハザードマップで浸水域と予測された地域で30人近い死者が出ていますが、2017年7月に起きた九州北部豪雨では、ハザードマップで想定外の地域でも川が溢れ、多くの犠牲者が出ました。

つまり、ハザードマップで危険地域とされていなくても、災害に晒される危険性は大いにあるということです。

災害発生時、感染症で命を落とす危険も

災害から無事に逃れ、なんとか避難所へ。
実は、避難生活で命を落とす例も少なくありません。
なかでも、感染症の流行が心配されます。

阪神淡路大震災では、約600名が亡くなられましたが、うち、肺炎やインフルエンザなどの感染症に起因する呼吸器系疾患が、

35%!!

を占めました。
密集して生活する避難所は感染症の蔓延リスクが高く、注意が必要なのです。

被災地・避難所で起きやすい感染症

日本小児感染症学会の論文によると、避難所では、下記の感染症に要注意とあります。

▽災害発生から約1週間以内

外傷に伴う感染症に注意!

破傷風

感染経路:外傷
症 状 :けいれん、開口障害、食物の飲み込み障害、苦笑いしているような表情

ガス壊疽(えそ)菌

感染経路:外傷
症 状 :青銅色の皮膚、水泡、激痛

▽災害発生から1~3週間以内

呼吸器、消化管、汚染水吸入による感染症に注意!

肺 炎

感染経路:汚染水の吸入
症 状 :胸の痛み、熱、悪寒、息切れ、咳、たん、倦怠感、紫色の唇など病原菌により様々

レプトピスラ症

感染経路:汚染水の吸入・接触
症 状 :急激な発熱悪寒、前頭部頭痛、結膜充血

麻しん

感染経路:空気感染
症 状 :発熱から3日で一旦解熱、口内に白い、斑点が出現、4日目から高熱と発疹

尿路感染症

感染経路:尿意の我慢
症 状 :発熱、排尿するときの痛みや灼熱感、膀胱周辺の痛み、頻繁な尿意

その他、冬場に流行するインフルエンザやノロウイルス、夏に流行りやすい食中毒など季節性感染症にもご注意を。症状が現れたら我慢せず早めの受診を!

被災地・避難所で生活するときの感染予防法

日本環境感染学会や、感染症内科の医師によると、下記の予防法が推奨されています。

▽予防接種を受ける

感染症は、ワクチンで予防できるものも多くあります。年代によっては定期接種に含まれていないものもあり、注意が必要です。自分に抗体があるのかきちんと調べ、平常時に予防接種を受けておくことが大切です。

<全年齢>
麻しん/破傷風/ジフテリア/百日咳/ポリオ/B型肝炎/インフルエンザ(主に冬期)

<10歳以下>
四種混合/MR/おたふく/水疱瘡/B型肝炎/小児用肺炎球菌/インフルエンザ(主に冬期)

▽食事上の予防法

  • 暑い場所で放置された食事や加熱不足の肉を控える
  • 病原菌は、手のしわの部分にも入り込んでいるため、食事の前には必ず石鹸などで手を洗う

▽トイレでの予防法

  • 共用のタオルを使用しない
  • 用を足した後は必ず石鹸などで念入りに手を洗う
  • アルコール手指消毒薬がある場合は必ず使用する

▽共同生活場所での予防法

  • くしゃみや咳の症状がある場合、また、症状がある人が周囲にいる場合は、マスクを着用する。マスクがない場合、周囲と間隔を2m以上空けるか、ついたてで分離することが望ましい
  • 鼻水やたんはティッシュを浸透して手に付着し、その手で触った物を介して菌が広がってゆくため、鼻水やたんが手に付いたら、念入りに手を洗う
  • 冬場は、過度に乾燥してしまわないように、換気は1日2回程度に抑える

とはいえ、被災地では断水が続いたり、支援物資が十分に行き届かなかったりするケースも…

日常生活ではついつい危機意識が薄れがちですが、災害は、誰にでも起こり得ます。万が一のことを考え、日頃から防災グッズとして、マスクや消毒液を準備しておくことが大切です。