「非結核性抗酸菌症」の特徴と症状

非結核性抗酸菌症という呼吸器疾患の罹患率が増えてきています。
同じ抗酸菌の一種である結核の罹患数を超えたとの報告があります。

<日本全人口あたり>
結核:約10,000人
非結核性抗酸菌症:約15,000人

非結核性抗酸菌症について簡単に説明しますと

◆主な特徴
・ヒト-ヒト感染をしないこと。
・病気(症状)の進行が穏やかであること。
・抗結核薬が有効ではないこと。

◆主な症状
咳が最大の特徴で、ついで、淡、血痰、喀血、全身倦怠感となります。
症状がゆっくりと進行して発熱、呼吸困難、食欲不振、痩せなどの症状につながります。

◆主な原因菌
・MAC菌(マイコバクテリアウム・アビウム・イントラセルラーレ):80%
・マイコバクテリウム・キャンサシー:10%
・その他:10%

肺に既往症がある人や免疫が弱った人が罹患しやすいですが、健常者も感染することがあります。
菌は水、土壌など自然界に普通に存在しますが、やはり免疫力が落ちていると罹患しやすくなるようです。
現在のところ、有効な治療薬がなく、抗結核薬の投与でも30%程度の改善率となります。
※副作用の出現率も30%と言われています。

ヒトーヒト感染はしないため、療養中も普通の生活はできます。
症状として気になる方は呼吸器科医や結核療養所へ受診をご検討されてはいかがでしょうか。

長引くせきにご用心…非結核性抗酸菌症が増加

細菌の感染で起きる、慢性の呼吸器病「非結核性抗酸菌症」の罹患率が7年前の2・6倍に増加しているとの調査結果を慶応大学の長谷川直樹教授らのグループがまとめた。

長谷川教授は「この病気は不明な点が多く、診断と治療体制を確立する研究が必要だ」と指摘している。

調査は日本呼吸器学会の認定施設と関連施設884施設に2014年1~3月の新規診断患者数をアンケートし、約500施設から回答を得た。

新規診断患者数から推定された罹患率は10万人当たり14・7人で、07年に別の研究グループが行った調査の5・7人の2・6倍となった。肺結核の10・7人(13年)も上回る数値となっている。増加原因は不明で、検査精度の向上なども考えられるという。

結核菌は抗酸菌という細菌の仲間に属する。結核菌以外の抗酸菌が感染して起きる病気を「非結核性抗酸菌症」という。

主に気管支や肺に炎症を起こし、長引くせきが出る。結核のように人から人にはうつらないが、複数の抗菌薬を長期間、飲まなければならない。

2016年11月12日Yahoo!ニュース(読売新聞)より